シリコーンオイルによる汚染について

 一般に建物外壁の窓ガラスや窓枠付近は特に汚れが著しく、建築物そのものの美観を最も損ねる部位だといわれています。では、なぜこの窓枠付近は他の部分に比べて特に汚れやすいのでしょうか。

シーリング材の種類

 サイディング目地やALC版の目地、アルミサッシ周りやアルミサッシとガラスの接合部分など、外壁の取り合い部分は建物の気密性を確保したり、隙間から雨水が浸入しないように、いろいろなシーリング材(コーキング)によって埋められています。
 このシーリング材にはたくさんの種類があります(シリコーン・変性シリコーン・ポリサルファイド・ポリウレタンなど)が、中でも『シリコーン』と『変性シリコーン』の2種類は、名前は似ていますが適正な使用箇所は全く異なります。
 『シリコーン』シーリング材は耐久性や耐侯性が良く、主にガラス周りのシーリングに使われています。一方『変性シリコーン』シーリング材は耐久性や耐侯性はやや劣るものの動的追従性が良く、上からの塗装も可能なため、サイディングやパネル、ALC版の目地などに使われています(ガラス周りには使えません)。

可塑剤の影響

 さて、外壁の汚れの原因を考えると、前者の『シリコーン』シーリング材が問題です。この『シリコーン』シーリング材を使用したシーリング施工を施すと、硬化したあとで、中からじわじわと未硬化のシリコーンオイルや可塑剤が滲み出てきます。滲み出たシリコーンオイルはガラス表面に付着すると共に、周りの建材に染み込んでゆきます。
 シリコーンオイルには帯電性がある為、これが原因で空気中の塵や埃、排気ガス、煤煙などの汚れを呼び寄せて吸着します。更にこの呼び寄せ吸着した埃や汚れは、カビなどの微生物の繁殖原因となります。こうして、窓ガラス付近は特に他の部分と比べても汚れ方が著しい場所となります。

補修時のシーリング材の誤選択

 また、建築後に雨漏りなどで防水の補修を行う場合に、まれにこの『シリコーン』シーリング材で補修が行われているケースがあるようです。本来は外壁補修では決して使わないのですが、残念ながらアルミサッシ周りや外壁のクラック補修など〈とくに塗装しなくても良い場所〉で実際に使用されているケースも認められます。こうなると、これら補修部分からも同じようにシリコーンオイルや可塑剤が染み出し、同様の汚染を引き起こします。
 ちなみにこのシリコーンオイルの上には塗料も他のシーリング材も密着しないため、上から塗装して汚れを隠すことも出来ません。結局すべて除去するところからはじめなければ打つ手は無いのです。

本当は予防できるかもしれませんが

 実は現在の技術水準下では、既にシリコーンオイルや可塑剤が溶出しないようなシーリング材も開発され、販売されています。しかしながら、材料単価としては非常に高価なものになります。
 従って、昨今の建築予算の削減(これが最も大きな理由)や「施工して引き渡してしまえばおしまい」といった、一部の施工業者の「やり逃げ主義」とも呼ばれる安易な気持ちから、残念ながら、なかなか使われていないのが実情です。

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