白色系大理石の黄変原因

 ビアンコカラーラやアラベスカートといった白色系大理石は、壁や床に貼られるとほとんどと言っていいくらいに茶黄色の変色が発生します。
 一般に『黄変』と呼ばれる現象です。この『黄変』の発生原因については様々な説がありますが、実際のところ未だ確たる解明はされていないのが現状です。

仮説を立ててみる

 これまでに原因と挙げられた説は大きく次の4つに集約されるようです。
(1)ビアンコカラーラ(白色系大理石)に含有されている鉄分が酸化したのではないか?(X線解析では鉄分は認められない。)
(2)湿式工法のモルタルに含まれた鉄分が酸化したのではないか?
(3)空気中に浮遊するサビが付着したのではないか(貰いサビ)?
(4)モルタルに含まれる成分と、ビアンコカラーラに含まれるマグネシウムが反応し、化学変化(酸化反応)が生じたのではないか?

仮説を検討してみる

 さて、上の4つの仮説ですが、(1)については、X線解析で確認できない鉄分について酸化の有無を考えても対処方法を思いつきません。(2)は可能性がありそうです。ただし、この場合他の石でも同様の黄変が発生するはずです。(3)の貰いサビなら、簡単なクリーニングで復元できそうですが、実際そう上手くいっていないのが現実です。(4)はモルタルに含まれるどの成分と反応したのかが不明ですね。
 このように、仮説だけを検討してもなかなか確たる『黄変原因』は見つけ出せそうにありません。

構成物質分析を行なってみる

 そこで、研究機関に依頼して問題の黄変した白色系大理石(今回は代表してビアンコカラーラ)の構成物質分析を行ってもらいました。結果として黄変部分はアルミニウム・シリカ・リン・カリウムの4つの物質が増加したことがわかりました。アルミニウムとシリカに関しては、裏面のモルタルから吸収した可能性が考えられますし、あるいは4つの物質は全て、裏面のモルタルとビアンコカラーラが何らかの反応を起こして生成されたとも考えられます。いずれにしても、(4)の仮説が最も有力に見えてきました。

部位 検出物質1 検出物質2 検出物質3 検出物質4 検出物質5
(1)全体白色部分 Ca
カルシウム
. . . .
(2)黒色スジ部分 Ca
カルシウム
Mg
マグネシウム
. . .
(3)黄変スジ部分 Ca
カルシウム
Al
アルミニウム
Si
シリカ

リン

カリウム
(4)裏面接着部分 Ca
カルシウム
Al
アルミニウム
Si
シリカ
. .

仮説の検証

 ではモルタルから何も吸収できないように加工して石貼りをすれば、黄変現象は発生しないのでしょうか。石が周囲の物質から何らかの成分を吸収するためには、必ず水分などの液体が仲介役を担っています。
 そこで、あらかじめ石の裏面と小口(切断面)に浸透型吸水防止剤を塗布して液体の浸入を遮断(裏面処理加工)したものと、何の処理もしていないものとで石貼り実験を行ったところ、未処理の石は1年後に黄変しましたが、裏面処理を行った石は何年経っても黄変しませんでした。

推定黄変原因

 従って断定はあえて避けますが、白色系大理石特有の黄変はおそらく、白色系大理石の含有成分とモルタルの含有成分とが、水分を仲介して反応し発生するものだと考えられます。

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